So-net無料ブログ作成

三線おやじの三線作り21 布を張る(貼る)1 [手作り三線]

チーガに布を張る(貼る)

 チーガに張る皮
11410631.jpg
 沖縄の三線には、蛇皮または人口皮が張ってあります。糊代と皮を引っ張る道具の掴み代を含めると、三線の胴に貼る皮は約30cmの幅が必要になります。これを蛇の胴の径に換算すると約10cmとなり、日本にはいない大型の蛇の皮を使う事になります。ニシキヘビに類似した蛇の皮が使われているようですが、一般には流通していません。人口皮の方は、蛇柄のプリントをしたナイロンと思われる布が使われています。ヘビ柄のプリントが施された布は一般に販売されてはいませんが、ナイロンの布なら、比較的容易に購入することが出来ます。
 ナイロンの布を、ただ胴に貼っただけでは良い音は出ません。布を強い力で引っ張りながら胴に貼らなければ、三線特有の高音域での響きを得ることができません。そのためには、特殊な道具が必要になります。ここでは、そんな道具を作る方法と、作った道具で胴に布を張る(貼る)方法を説明します。
11410949.jpg

 チーガに布を張る方法

布張りサンプル.jpg 此処で紹介する胴に布を張る道具は、ドラムや太鼓の皮を張る方法を参考にしています。写真と付録の図10と布張り作業の項目を見て頂ければ、その原理が理解できるでしょう。
 胴に布を張る詳細は、各工程で説明しますが、概略は次のようになります。まず、胴より一回り大きい丸い枠に布をしっかりと固定します。そして、接着剤を塗った面を上にした胴を、丈夫な板の上に置きます。次に、布を固定した枠を、布の部分が接着面に均一に接触するように、胴の上に置きます。胴を置いた板の方向に枠を引っ張り、胴の面上で布を強く張った状態にして、枠を板に固定します。接着剤が乾燥した後に枠から布を外します。



布張り治具の製作

 布を固定する枠

布張りキルトフープ.jpg 布を胴に貼るとき、布を強く引っ張り、接着剤が乾くまでその状態を保持しなければなりません。そこで、強く引っ張られてもずれないように布を固定する方法が必要になります。
 ここでは、キルトフープのような丸い木枠に布を固定する方法を紹介します。この方法は、布を均一な力で張ることが出来る特徴があります。布に力が加わったとき、織り目の方向によって伸びる量は異なります。均一な張力を得るためには、布の伸びる量の違いを吸収させる機能が必要になります。木枠ならかかる力により変形する量が異なるので、自動的に伸びる量の違いを吸収してくれます。
 キルトフープを選ぶ場合のポイントは、サイズと強度です。サイズは、胴の径より大きい必要があるので、直径250mm程度のものを選んでください。強度については、なるべく頑丈そうなものを選んでください。

布張り枠補強.jpg 頑丈そうなキルトフープでも、三線の布を張る程の強い力が加わることを想定していないので、弱い部分を補強する必要があります。外枠の締め具の取付部分を写真のように、接着剤とテープで補強してください。内枠は木材同士を接着剤で繋いでリング状にしています。接合部分を捻ってみて、接着された板が捲れるようなら、一度接合部分を剥がして接着剤を取り除いた後、さらに強力な接着剤で接合してください。

布張り締め調整金具.jpg 外枠を締める力で布を固定する力が決まります。しかし、強い力で締め付けると、ネジを取り付けてある金属部品が変形して、内枠に対して外枠が部分的に浮くために、布を均一な力で固定できなくなります。この問題を避けるため、写真のような部品を作ってください。この部品の長さは現物合わせで決めます。布を枠に固定する手順の通りに取り付けて、外枠の金属部品が取り付けてある部分に内枠に対して隙間ができる直前までネジを締め込みます。このときの金属部品同士の距離がこの部品の長さになります。

 この部品の寸法は付録の図13を参照してください。


 胴を置く板

布張りベースプレート.jpg 布を胴に貼るとき、胴を置く板が必要となります。この板は、布を強い力で引っ張るときの支えにするので、強くて割れにくい性質が要求されます。必ず、曲げに強い合板を使用してください。
 胴を置く位置の目安として、直径200mmほどの円を中央に描いておいてください。クランプを固定するためのボルトを通す穴を空ける場所は、布をキルトフープに取り付けたときのキルトフープの外径とクランプの寸法を考慮し決めてください。
 この部品の寸法は付録の図11を参照してください。



 クランプ

布張りクランプとハンドル.jpg 布を固定した枠を、胴を置いた板の方向に引っ張るための部品が必要になります。このクランプには強い力がかかるので、木材によっては強度が不足することもあります。その場合には、写真のように木ネジで補強してください。クランプを引っ張るためのボルトには、写真のようにハンドルを取り付けてください。このハンドルを付けることにより、手早く作業が行えるだけでなく、枠を引っ張る力が感触でわかるようになり、布を均一に張ることが出来ます。
 この部品の寸法は付録の図12を参照してください。


布張り治具の全体図
図10 布張り治具.png
布張り治具のベースプレート
図11 ベースプレート.png
布張り治具のクランプと締め調整金具
図12 クランプ 図13 締め調整.png
図面の保存と利用方法、三線の組立図はこちら。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。