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三線おやじの三線作り もくじ [手作り三線]

三線おやじの三線作りの目次です。
項目をクリックすれば該当するページを表示します。
ブログでは本のように簡単に目的のページを表示できませんが、その不便さもこの目次で少し解消されると思います。
三線4台.jpg
もくじ

はじめに
三線作りをはじめる前に
   三線の全体像/三線作りの基本/三線作りに使う道具
   /三線の扱い方/三線の製作図
三線の製作
   カンカラ三線を作ろう
      歌口の製作
      棹の製作
         材料の選び方
         棹の墨付け
         棹の粗加工
         棹の仕上げ加工
      缶チーガの製作
         材料の選び方
         墨付け
         缶の角穴加工
      ウマの製作
      カラクイの製作
      猿尾の製作
      三線の弦
   本格的な三線を作ろう
      チーガの製作
         材料の選び方
         チーガの加工
         チーガの仕上げ
      チーガに布を張る
         布張り治具の製作
         布張り作業
            材料選別
            布張り作業
三線用の小物
   三線スタンド
   三線掛け
   胴巻き
三線づくりに必要な道具と材料
      道具1
      道具2、材料
道具の手入れ
音階について(三線ポジションの音楽理論)
設計図を書こう
三線の扱い方入門
   三線の組み立て
   弦を張る
   音を出す
      音を出す準備
      音を合わせる
      三線を弾く
      三線の楽譜(工工四)
あとがき
付録
   図面の読み方
   図面を見るには

三線おやじの三線づくり あとがき [手作り三線]

あとがき

三線沖縄.jpg そもそもの始まりは、一度は沖縄に行っておきたいと思った事でした。
 大きな病気をして仕事を辞め、治療に専念しました。治療は何とか成功して命は取り留めたのですが、回復が思わしくありません。このままでは、どんどん悪くなってどこにも行けなくなるかもしれないと感じていました。体力だけではなく、気力もどん底状態でした。本来ならもう少し元気になっているはずなのに、なかなか体を思うように動かせないので、ふてくされて一日中横になっていました。そんな私を見かねた妻が、沖縄旅行を計画してくれました。私も、ここで無理をしなければ後悔すると思い、沖縄に行ってみることにしました。
 沖縄に行ったからといって、急に元気になるはずはありません。半日も観光すれば、もうヘトヘトです。ホテルに帰って部屋でゴロゴロしていました。妻にとっては、さぞもどかしかったと思います。妻は、沖縄の伝統工芸である紅型に興味があり、体験や工房巡りを計画していました。私がホテルで休んでいる間に、紅型工房に立ち寄るようなこともありました。こんな私ですから、観光ペースも本当にゆっくりです。レンタカーを借りて、一日に3ヶ所位しか回りません。そんな数少ない中の立ち寄り先である、沖縄の伝統や文化を体験できるテーマパークで、初めて沖縄三線と出会いました。そこは、あらかじめ準備された部品を組み立てて、自分の三線を作る体験工房です。紅型の体験を予定に入れていた妻が、私に気を遣って勧めてくれたのがきっかけでした。

三線愛用.jpg この時はまだ、三線も弾いてみたいが本物は高いので、まずは土産物レベルで試してみようと思っていました。滞在したホテルに格安で三線の弾き方を教えてくれるコースがあったことも幸いして、しだいに三線を弾く事に対する興味が沸いてきました。うちに帰ってからも、沖縄滞在中に購入したCDと楽譜を参考にして、暇さえあれば三線をつま弾いていました。沖縄に行く前とは違い、少しですが生活に張りが出てきました。
 土産物の三線でも癒しの音は出るし、左手の指使いがギターと比較すればとても楽です。殆どの曲は歌とほぼ同じ旋律を弾く事も、より親しみやすい理由になっています。ギターは途中であきらめた妻も、三線を弾くようになりました。こうなると、妻用の三線も必要になってきました。でも、近くの楽器屋には三線は置いてありません。そこで思い出したのが、三線の部品を組み立てた事でした。胴に布を張るのは素人には難しいが、それを缶で代用すれば、他の部品は何とかなるのではと感じたのです。
 まず、沖縄で購入した三線の構造を理解することから始めました。構造はとても単純でした。原始的と言っても良いくらいです。しかし、無駄は全くありません。素朴だけれども完成された構造が、私を魅了しました。写真で見る限り、私が購入した廉価版と本物の三線の間に基本的な構造の差は無いようです。これは面白い。病気の治療で退社してから感じることの無かった、私の中の物作りの心が呼び覚まされました。

 この後の私は、三線づくりに夢中になりました。なるべく良い音を求めて、色々な三線を作りました。このことは、私の生活にも変化をもたらしました。やりがいが出てきたのです。知人の為に三線を作ったり、DIYのコンクールに応募するようにもなりました。お陰様で、コンクールでは工作部門の大賞を頂きました。もし私が三線と出会わなかったらどうなっていたかを考えると、恐ろしい気持ちがします。病気からの回復の遅い自分を恨みながら、毎日を無為に過ごしていたに違いありません。ある意味で、三線が私を救ってくれたのです。妻と三線には本当に感謝しています。
 でも、作るレベルをさらに上げて、本物の蛇の皮を張るとか、黒木(黒檀)の棹を作ることは当分無いと思います。私を救ってくれた三線づくりを一人でも多くの方に体験して頂きたい。これが今の私の気持ちです。そのためには、一般的に入手できる材料と道具でどこまでやれるかを追求すべきだと思っています。材料も構造も本物と同じなら良い音がするかもしれません。しかし、材料の値段も作り方の難しさも、趣味で作るには度を超えています。作って楽しめ、弾いても楽しめる。そんな三線を目指しています。

三線集合.jpg

三線おやじの三線作り24 三線用の小物1 [手作り三線]

三線を持つと欲しくなる三線用の小物です。
自作できるものを紹介します。
ケースやバチも自作可能と思われますが、そこまでは手を出していません。
どちらも比較的安価で、労力と完成度を考えると、自作の意欲がわきませんでした。
特にバチについては、標準品の購入を薦めます。
(ネット販売で送料抜きで1500円位から)

三線用の小物

三線小物スタンドとフック.jpg三線スタンド(三線置き台)

 三線を置くためのスタンドです。沖縄の標準的な三線も置くことができます。持ち運びを考慮して、組み立て式にしてあります。棹を作る材料と同じサイズで製作できます。スタンドの材料は棹ほどの強度は必要ありません。なるべく軽いものを選んでください。加工で注意が必要なのは、木を組む部分と棹を立て掛ける部分です。木を組む部分は、組んだときにガタの出ないように注意してください。また、棹を立て掛けるパーツが傾かないように注意して加工してください。棹を立て掛ける部分の溝は、棹が無理なく立て掛けられるだけの幅を持たせてください。仕上げ塗装は、木目がきれいに出るように、オイルフィニッシュの無着色が良いでしょう。
 詳細は付録の図15~18を参照してください。


三線掛け

 三線を壁に掛けるための部品です。棹の材料を利用して作ることができるようにしてあります。仕上げ塗装は、木目がきれいに出るように、オイルフィニッシュの無着色が良いでしょう。
 沖縄の標準的な三線をそのまま掛けることはできません。4cmの厚さの板を三線掛けと壁の間に挟むと、標準三線も掛けることができます。
 詳細は付録の図14を参照してください。


胴巻き

 三線おやじには縫い物はできません。
 製作者の説明書きができるまでお待ちください。

三線小物胴巻き.jpg

三線掛けの図面
図14 三線掛け.png
三線スタンド(置き台)の図面
図15 三線スタンド.png
図16 17 三線スタンドパーツ.png
図18 三線スタンド支柱.png
図面の保存と利用方法、三線の組立図はこちら。

三線おやじの三線作り23 布を張る(貼る)2 [手作り三線]

今回で三線作りについての説明はほぼ終了です。
説明不足や理解に苦しむ言い回しもあったと思います。
三線おやじ流の手作り方法について、なるべく忠実に書いてきたつもりです。
付録の図面と写真を見ながらじっくり読んでいただければ理解していただけるものと思っています。
付属品等の説明もするつもりですので、もう少しお付き合いください。

布張り作業

 まず布を木枠(キルトフープ)に固定する作業について説明します。
布張り作業1滑り止め.jpg 布は、あらかじめ必要なサイズに裁断します。必要な布の寸法は、一辺が木枠の外径に5cmを加えた長さとなります。
 木枠と布以外で準備するのは、布の滑り止めとして使用するゴムバンドが2本と、内枠と外枠を挟むクリップが6個と、外枠を締め込む力を強化するための万力です。ゴムバンドの仕様は幅約20mm、厚み約1mm、折り径約240mm (480mmの長さを繋いで輪にしたもの)です。クリップの仕様は、とじ厚(くわえることができる厚み)10mm、とじ幅約30mmです。万力は、シャコ万とかB型クランプとも呼び、掴めるのは0~25mm幅のものです。

布張り作業2枠に布.jpg 最初は、内側の枠に写真のようにゴムバンドを取り付けます。ゴムバンドは布の滑り止めの役割を受け持ちます。次に、2本目のゴムバンドで布を内枠に固定します。このとき、表裏の区別がある布を使う場合は、面の向きを間違えないように固定してください。写真で見えている面が胴に接着される側です。胴に貼る面に皺ができないように布を固定してください。外枠を締めたとき、締め金具の付いた部分は布が寄せられるので皺ができやすくなります。内枠に布を固定したとき、外枠の金具部分に合わせる場所を決めておき、この部分は、ゴムバンドで固定した部分にできる布のしわもよく伸ばしておいてください。

布張り作業3外枠固定.jpg 布を胴に貼るとき、布を強い力で引っ張るので、布がずれないよう枠にしっかり固定する必要があります。外枠を締めるのに万力を使い、さらにクリップで内枠と外枠を挟むのは、布がずれる事を防止するためです。ただし、万力は締めすぎると金具取付部分が破損するので注意してください。また、布を引っ張ったとき、内枠と外枠がずれないように、枠からはみ出した布は、内枠側に固定してください。
 胴に布を貼るのは時間との戦いです。接着剤が固まらないうちに、手早く作業を完了させる必要があります。したがって、作業を滞りなく行う為の準備が重要になります。布張りに関係する全ての部品を、使用する順番を考慮して作業台に揃えてから作業を始めます。
 布目に対する胴の方向をあらかじめ決めておくのも、準備のひとつです。布は、引っ張る方向により伸びる量が異なります。一般的には、最も伸びにくいのが縦糸に沿った方向、次に、横糸に沿った方向です。それ以外の方向はとても伸びやすくなっています。従って、ウマを取り付けるのは、縦糸又は横糸に沿った方向が適しています。枠に固定された布の布目と引っ張りクランプを掛ける場所を考慮して、胴の方向を決める必要があります。
 布を枠に固定したら、霧吹きで布の両面にまんべんなくアルコールをかけて、布をしめらせてください。布の癖を取って、引っ張られたときの伸び代をできるだけ多くし、乾いたらより強く引っ張られた状態で布が胴に貼り付けられるようにするためです。アルコールを布によくなじませるために、布を貼る少し前にこの作業を行います。

布張り作業4胴に接着剤.jpg 胴の布を張る面に接着剤を塗布します。次の作業をやりやすくするため、置き板の上に胴を置いて、接着剤を塗布してください。布を張った枠を固定する方向を考慮して、胴を置く方向を決めてください。木工ボンドはナイロンの接着には適していません。それでも木工ボンドを使う理由は、布を張替えるとき簡単に剥がせるからです。布の織り目の隙間に接着剤が入り込むことにより接着効果があらわれると考えてください。従って、接着剤の塗布量は少し多めにしてください。布を引っ張ることにより、布は外側に向かって伸びるので、内側にはより多めに接着剤を塗布してください。
 布を湿らせたアルコールが乾いていたら、再度アルコールを吹きかけてください。板と胴の間に布を挟んでおくのは、布にかけたアルコールに接着剤が混ざって流れたとき、板と胴を接着してしまうのを避ける為です。

布張り作業5引っ張り.jpg 布を胴の上に置いてください。この時、胴の方向が布目に対して決めたとおりになっていることの確認を忘れないでください。胴は枠の中央にくるようにしてください。
 次に、クランプで枠を引っ張り、布を張る作業を行います。まず、それぞれのクランプを対角線上に掛けてネジを軽く締め、枠のどの場所でも板との距離がほぼ同じになるようにします。そして、各のクランプのネジを少しずつ均等に締めて布を引っ張ります。布を強く張った方がよい音がします。枠が壊れたり、布が枠からずれたりしない程度にネジを強く締めてください。織り目からはみ出した接着剤は、アルコールを付けたティッシュペーパーでふき取ってください。内側もきれいに接着するように、胴の真ん中におもしを置いて、布を少し沈み込ませてください。おもしを外したとき布はたるむことになりるので、おもしの重さは500g程度にしてください。此処までの作業は、アルコールが乾かないうちに終わらせてください。この状態で接着剤が乾くまで放置します。
 接着剤が乾いたら、クランプを緩めて布を枠から外します。クランプを緩めるときも、それぞれのクランプのネジを少しずつ均等に緩めてください。枠を外すときは、胴から布が剥がれないように注意してください。

布張り作業6側面処理1.jpg
布張り作業7側面処理2.jpg
 つぎに、側面に接着材を塗布します。あらかじめ付けておいた側面の中央の線まで接着剤を塗ってください。そして、写真のようにゴムバンドを側面に取り付けて、接着した部分を押さえます。ゴムバンドだけでは押さえる力は不十分なので、その上にトレーニングチューブを巻きます。ゴムバンドとトレーニングチューブで押さえた部分にできた布の皺は伸ばしてください。この状態で接着剤が乾くまで放置します。

布張り作業8側面カット.jpg 接着剤が乾いたら、布を切断して布張り作業は完了します。布を切断するには、刃が円形状になったカッターを使用するときれいに切れます。あらかじめ切断する位置に線をひいてから切断するとよいでしょう。布を切断した部分は糸がほつれやすくなっています。切断部分に接着剤を少量つけてください。

布張り作業9張力測定.jpg 布を張る強さを確認するには、ウマを立てる部分を約1.3Kgの力で押したときの布の沈み込み量を測定します。布の種類にもよりますが、沈み込み量が1.6mm以下なら、布を張る力は十分でしょう。測定する方法は、缶チーガの共鳴板の沈み込み量を測定する方法と同じです。

 布は胴の両側に貼ったほうがよい音がします。反対側にも同じ手順、同じ強さの張りで布を貼ってください。

三線おやじの三線作り22 チーガの布を選ぶ [手作り三線]

今回は、チーガに張る布の選び方について述べます。
このページをプリントアウトして、布選びのときの資料としてください。

チーガに張る布の選別

布仕様870デニール.jpg 三線の胴に張る布には蛇皮に類似した性質が求められると思います。しかし、実際の蛇皮を扱ったことがないので、どんな布が良いのかわかりませんでした。人口皮タイプの三線の皮はナイロン布と聞いていたので、さまざまなタイプのナイロン布を張ってみました。ここでは、私が試したナイロン布で使えそうなものを紹介します。
 最適なのは、厚手のナイロン布です。800~900デニールの糸を使った布で、セルスパン(セールススパン)とかコーデュロンの名称が付けられています。布製の鞄に使われている布をイメージして頂ければ良いでしょう。残念なのは、相当大きな専門店にしか置いてないことです。仕様を言えば取り寄せてもらえると思います。

布仕様420デニール.jpg ナイロン布としてよくあるのは、400デニール付近の糸を使っています。織り方によって、オックスとかワッフルナイロンワッシャーと呼ばれています。三線用として使えますが、共鳴音が低くなります。
 ハイパロンと呼ばれる布には合成ゴムがコーティングしてあります。この布なら、400デニール付近の糸でも、800デニールの糸を使った布に近い共鳴音を得ることが出来ます。

 空気を振動させて音を出すわけですから、織り目に隙間が無いことも重要です。布を通して照明を見たとき、直の明かりが漏れて見えなければよいでしょう。また、布を引っ張った状態で、同じように照明を見たとき、漏れてくる明かりに変化がなければ、より適した布と言えます。
 必用なサイズは、片面30cmx30cmです。三線一台分なら60cmx30cmです。(布張り治具の枠の大きさによって必用サイズは異なります。)

布仕様デニールとは.gif

三線おやじの三線作り21 布を張る(貼る)1 [手作り三線]

チーガに布を張る(貼る)

 チーガに張る皮
11410631.jpg
 沖縄の三線には、蛇皮または人口皮が張ってあります。糊代と皮を引っ張る道具の掴み代を含めると、三線の胴に貼る皮は約30cmの幅が必要になります。これを蛇の胴の径に換算すると約10cmとなり、日本にはいない大型の蛇の皮を使う事になります。ニシキヘビに類似した蛇の皮が使われているようですが、一般には流通していません。人口皮の方は、蛇柄のプリントをしたナイロンと思われる布が使われています。ヘビ柄のプリントが施された布は一般に販売されてはいませんが、ナイロンの布なら、比較的容易に購入することが出来ます。
 ナイロンの布を、ただ胴に貼っただけでは良い音は出ません。布を強い力で引っ張りながら胴に貼らなければ、三線特有の高音域での響きを得ることができません。そのためには、特殊な道具が必要になります。ここでは、そんな道具を作る方法と、作った道具で胴に布を張る(貼る)方法を説明します。
11410949.jpg

 チーガに布を張る方法

布張りサンプル.jpg 此処で紹介する胴に布を張る道具は、ドラムや太鼓の皮を張る方法を参考にしています。写真と付録の図10と布張り作業の項目を見て頂ければ、その原理が理解できるでしょう。
 胴に布を張る詳細は、各工程で説明しますが、概略は次のようになります。まず、胴より一回り大きい丸い枠に布をしっかりと固定します。そして、接着剤を塗った面を上にした胴を、丈夫な板の上に置きます。次に、布を固定した枠を、布の部分が接着面に均一に接触するように、胴の上に置きます。胴を置いた板の方向に枠を引っ張り、胴の面上で布を強く張った状態にして、枠を板に固定します。接着剤が乾燥した後に枠から布を外します。



布張り治具の製作

 布を固定する枠

布張りキルトフープ.jpg 布を胴に貼るとき、布を強く引っ張り、接着剤が乾くまでその状態を保持しなければなりません。そこで、強く引っ張られてもずれないように布を固定する方法が必要になります。
 ここでは、キルトフープのような丸い木枠に布を固定する方法を紹介します。この方法は、布を均一な力で張ることが出来る特徴があります。布に力が加わったとき、織り目の方向によって伸びる量は異なります。均一な張力を得るためには、布の伸びる量の違いを吸収させる機能が必要になります。木枠ならかかる力により変形する量が異なるので、自動的に伸びる量の違いを吸収してくれます。
 キルトフープを選ぶ場合のポイントは、サイズと強度です。サイズは、胴の径より大きい必要があるので、直径250mm程度のものを選んでください。強度については、なるべく頑丈そうなものを選んでください。

布張り枠補強.jpg 頑丈そうなキルトフープでも、三線の布を張る程の強い力が加わることを想定していないので、弱い部分を補強する必要があります。外枠の締め具の取付部分を写真のように、接着剤とテープで補強してください。内枠は木材同士を接着剤で繋いでリング状にしています。接合部分を捻ってみて、接着された板が捲れるようなら、一度接合部分を剥がして接着剤を取り除いた後、さらに強力な接着剤で接合してください。

布張り締め調整金具.jpg 外枠を締める力で布を固定する力が決まります。しかし、強い力で締め付けると、ネジを取り付けてある金属部品が変形して、内枠に対して外枠が部分的に浮くために、布を均一な力で固定できなくなります。この問題を避けるため、写真のような部品を作ってください。この部品の長さは現物合わせで決めます。布を枠に固定する手順の通りに取り付けて、外枠の金属部品が取り付けてある部分に内枠に対して隙間ができる直前までネジを締め込みます。このときの金属部品同士の距離がこの部品の長さになります。

 この部品の寸法は付録の図13を参照してください。


 胴を置く板

布張りベースプレート.jpg 布を胴に貼るとき、胴を置く板が必要となります。この板は、布を強い力で引っ張るときの支えにするので、強くて割れにくい性質が要求されます。必ず、曲げに強い合板を使用してください。
 胴を置く位置の目安として、直径200mmほどの円を中央に描いておいてください。クランプを固定するためのボルトを通す穴を空ける場所は、布をキルトフープに取り付けたときのキルトフープの外径とクランプの寸法を考慮し決めてください。
 この部品の寸法は付録の図11を参照してください。



 クランプ

布張りクランプとハンドル.jpg 布を固定した枠を、胴を置いた板の方向に引っ張るための部品が必要になります。このクランプには強い力がかかるので、木材によっては強度が不足することもあります。その場合には、写真のように木ネジで補強してください。クランプを引っ張るためのボルトには、写真のようにハンドルを取り付けてください。このハンドルを付けることにより、手早く作業が行えるだけでなく、枠を引っ張る力が感触でわかるようになり、布を均一に張ることが出来ます。
 この部品の寸法は付録の図12を参照してください。


布張り治具の全体図
図10 布張り治具.png
布張り治具のベースプレート
図11 ベースプレート.png
布張り治具のクランプと締め調整金具
図12 クランプ 図13 締め調整.png
図面の保存と利用方法、三線の組立図はこちら。
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